中田章道七段~9手詰~
今回は、頭の体操で詰将棋です。
脳トレでいつも酷使している脳をリフレッシュできるかもしれません。
中田章道七段の詰将棋「9手詰〕です。
藤井聡太六段が色紙に描く「15手詰」ほどは手数は長くありませんが、詰将棋は、将棋が上達するうえで大切な技が詰まっています。
「この形なら、この一手だ」
という、難しそうな手筋も将棋の魅力の一つになるのではないでしょうか。
このような技をご一緒に楽しめたら、とかくマイナーで難しいと思われがちな将棋も、よりも多くの方に将棋の親しみやすさを伝えられたらいいなと思います。
では、問題図からご一緒にトライしましょう。
【持ち駒〕角、金、銀
一見すると、玉を上部に逃げられそうな局面です。玉が〔23〕~〔14〕へ逃がさない手がポイントであろうことは察することができるでしょう。
このことを踏まえて、考えていきたいと思います。
▶初手☗21銀
▶☖23玉
これは、☗32角☖22玉☗23金まで5手詰ですが、正解ではありません。
〔23玉〕という逃げ方が問題で、玉は長く生き延びる手立てをするというルールに違反になります。
▶☖23玉に替えて〔22玉〕と逃げます。
そこで、☗31飛成が好手でしょう。
▶☖同角、続いて☗23金(右図)
同玉は、頭金で詰みますから、同角としますが、〔23金〕で玉を誘い、次の候補手の角の打ち場所を作ります。
なお、〔21玉〕と逃げる手は、〔32角〕までの早詰み。
▶41角打ち
合い駒が効きません。かといって、上部への脱出もかなわず、〔22玉〕と応じますが、
▶32角成までの9手詰となります。
◉初手から整理します。
☗21銀
☖22玉
☗31飛成
☖同角
☗23金
☖同玉
☗41角
☖22玉
☗32角成まで9手詰。
大切な飛車も金も豪快に捨てて、連係プレーでチーム一丸となって相手の玉に迫っていくところが魅力ですね。
それも大将ーあなた次第。
志在千里
尊敬する女流三段高橋和さんにお願いしたら、快く書いていただいたのがこの言葉です。
この意味は、
「千里を駆ける駿馬は、たとえ老いて馬屋にあっても
志は千里を駆け巡っている。」
男児たるもの、年老いたからといって
熱い気持ちを止められるものではないのだ。
「烈士暮年壮心やまず」…この一節だけでも記憶に残しておくといいかもしれません。
多少は将棋の魅力、面白さが伝わっているでしょうか。
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